FXを始めたいと思っているけれど、「いつ取引すればいいの？」という疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。実は、FXの取引時間帯によって為替の動き方は大きく変わるんです。世界中の市場がリレー形式で開いているため、時間帯ごとに参加するトレーダーの顔ぶれも違えば、値動きの激しさも全然違います。
この記事では、FXを始める前に知っておきたい取引時間帯の特徴について、世界市場の動きを交えながら解説していきますね。東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場それぞれの特徴を理解すれば、自分のライフスタイルに合った取引スタイルが見えてくるはずです。初心者の方でも分かりやすいように、各市場の具体的な時間帯や狙い目のタイミングまで詳しくお伝えしていきます。
FXは24時間取引できるという驚きの魅力とは？
1. FXが24時間取引可能な仕組み
FX市場は平日であれば24時間いつでも取引できるんです。これは株式市場とは大きく異なる特徴ですよね。株式投資の場合、東京証券取引所の取引時間は午前9時から午後3時までと決まっていますが、FXにはそういった制限がありません。
なぜ24時間取引が可能なのかというと、世界中の外国為替市場が時差を利用してリレー形式で営業しているからなんです。日本時間の月曜日早朝から土曜日の早朝まで、どこかの国で必ず市場が開いているという仕組みになっています。
つまり、会社員の方なら仕事が終わってから夜に取引できますし、主婦の方なら日中の空いた時間に取引することもできるわけです。自分の生活リズムに合わせて取引時間を選べるというのは、FXの大きな魅力だと思います。
2. 世界の市場がリレー形式でつながる理由
世界の外国為替市場は、地球の自転に合わせて東から西へと開いていきます。まずオセアニア地域のウェリントンやシドニーで取引が始まり、次に東京、そしてロンドン、最後にニューヨークという順番で市場が開いていくんです。
この仕組みのおかげで、ある市場が閉まる頃には別の市場が開くため、途切れることなく取引が続けられるわけですね。特に面白いのは、複数の市場が同時に開いている時間帯があるという点です。例えば、ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯は、1日の中で最も取引が活発になります。
外国為替市場には株式市場のような物理的な取引所が存在しないため、インターネットを通じて世界中のトレーダーが参加できるんです。この仕組みが、24時間途切れない取引を実現している理由といえるでしょう。
3. 株式投資との取引時間の違いとメリット
株式投資とFXの取引時間の違いは、投資スタイルに大きな影響を与えます。株式の場合、東京証券取引所の取引時間は午前9時から午後3時（昼休みを除く）なので、日中働いている方はリアルタイムで取引するのが難しいですよね。
一方、FXなら平日の24時間いつでも取引できるため、仕事が終わった夜の時間帯でも十分に取引チャンスがあるんです。むしろ、日本時間の夜はロンドン市場やニューヨーク市場が開いている時間帯なので、値動きが活発で取引しやすいという利点があります。
また、株式は企業ごとに分析が必要ですが、FXは通貨ペアに集中すればいいので、限られた時間でも効率的に情報収集できるのではないでしょうか。忙しい現代人にとって、時間の自由度が高いFXは魅力的な選択肢だと思います。
取引時間帯によって為替の動き方が変わるという事実
1. 時間帯ごとに参加するトレーダーの特徴
取引時間帯によって、市場に参加するトレーダーの顔ぶれは大きく変わります。例えば、東京市場の時間帯には日本や中国、オーストラリアなどアジア圏のトレーダーが中心となって取引しているんです。この時間帯は比較的値動きが穏やかな傾向があります。
一方、ロンドン市場が開く時間帯になると、欧州のトレーダーが大量に参加してきます。ロンドンは世界最大の外国為替取引センターなので、この時間帯から一気に取引量が増えて値動きが活発になるんです。ユーロやポンドといった欧州通貨が特に動きやすくなりますね。
さらにニューヨーク市場が開くと、アメリカのトレーダーや機関投資家が参入してきます。米ドルは世界の基軸通貨なので、ニューヨーク市場の影響力は絶大です。このように、時間帯ごとに主役が入れ替わるというのがFX市場の面白いところだと思います。
2. 流動性とボラティリティの関係性
流動性とボラティリティは、FX取引において非常に重要な概念です。流動性とは「どれだけ取引が活発に行われているか」を示す指標で、取引参加者が多いほど流動性は高くなります。一方、ボラティリティは「価格の変動幅の大きさ」を表す言葉ですね。
一般的に、流動性が高い時間帯はボラティリティも高くなる傾向があるんです。多くのトレーダーが参加して大量の注文が入ると、それだけ価格が大きく動きやすくなるわけですね。特にロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯は、1日の中で最も流動性とボラティリティが高くなります。
ただし、流動性が低い時間帯は要注意です。参加者が少ないと、少しの注文でも価格が大きく動いてしまうことがあります。これを「流動性リスク」と呼びますが、初心者の方は流動性が低い早朝の時間帯は避けたほうが無難かもしれません。
3. 取引量が多い時間帯ほど稼ぎやすいのか？
「取引量が多い時間帯＝稼ぎやすい」と考える方は多いかもしれませんが、実はそう単純ではないんです。確かに取引量が多い時間帯は値動きが活発なので、短時間で利益を狙いやすいという側面があります。
しかし、値動きが激しいということは、その分損失のリスクも大きくなるということなんです。特に初心者の方にとって、急激な価格変動は予測が難しく、思わぬ方向に相場が動いて損失を出してしまう可能性があります。
むしろ、自分の取引スタイルに合った時間帯を選ぶことが大切ではないでしょうか。短期トレードで積極的に利益を狙いたい方はボラティリティの高い時間帯を、じっくりと落ち着いて取引したい方は比較的穏やかな時間帯を選ぶといいと思います。稼ぎやすさよりも、自分に合った時間帯を見つけることが成功への近道だと感じますね。
東京市場の取引時間と特徴
1. 東京市場の取引時間は何時から何時まで？
東京市場の取引時間は、日本時間の午前8時から午後5時頃までとされています。ただし、これは目安であって、明確な開始・終了時刻が定められているわけではありません。FX市場には物理的な取引所がないため、この時間帯に東京を中心としたアジア圏の取引が活発になるという意味なんです。
東京市場の特徴は、比較的値動きが穏やかだという点です。ロンドン市場やニューヨーク市場と比べると取引量が少ないため、大きな値動きは起こりにくい傾向があります。初心者の方にとっては、落ち着いて取引できる時間帯といえるかもしれませんね。
特に注目すべきなのは、日本円が絡む通貨ペア、つまりドル円やユーロ円といった通貨ペアの動きです。東京市場の時間帯は、これらの通貨ペアが比較的安定した動きを見せることが多いんです。
2. 仲値（9時55分）に向けてドル円が動く理由
東京市場で最も注目すべき時間帯の一つが、午前9時55分の「仲値」です。仲値とは、銀行が顧客との外貨取引の基準レートとして使用する為替レートのことなんです。この仲値が午前9時55分に決定されるため、その直前の時間帯は独特の値動きを見せることがあります。
具体的には、9時55分に向けてドル円が上昇する傾向があるんです。これは、企業が輸入代金の支払いなどで外貨を調達する必要があり、その需要が9時55分前に集中するからだと考えられています。つまり、円を売ってドルを買う動きが強まるということですね。
ただし、仲値後は反対にドル円が下落することも多いんです。これは仲値に向けた買い需要が一巡すると、利益確定の売りが出るためだと思われます。この仲値前後の動きを利用したトレード手法もあるので、覚えておいて損はないでしょう。
3. ゴトウ日（5・10日）が狙い目という噂の真相
ゴトウ日とは、5日、10日、15日、20日、25日、30日といった、5の倍数の日のことです。この日は企業の決済が集中する傾向があり、仲値に向けたドル買い需要が普段よりも強くなると言われているんです。
実際、ゴトウ日の仲値前にはドル円が上昇しやすいというデータもあるようです。企業が月末や月初の支払いに備えてドルを調達するため、通常の日よりも需要が高まるという理屈ですね。このアノマリー（経験則）を利用して、ゴトウ日の朝にドル円を買うトレーダーも少なくありません。
ただし、必ずしも毎回同じ動きをするわけではないという点は注意が必要です。相場全体の地合いや、その日の経済指標の発表予定などによって、動きは変わってきます。アノマリーは参考程度に留めて、総合的に判断することが大切ではないでしょうか。
ロンドン市場は世界最大の取引量を誇る
1. ロンドン市場の取引時間と開場のタイミング
ロンドン市場の取引時間は、日本時間の午後4時頃から翌午前1時頃までです。ただし、夏時間（サマータイム）の期間中は1時間早まって午後3時頃からスタートするので注意が必要ですね。ロンドンは世界最大の外国為替取引センターで、1日の世界全体の取引量の約4割がロンドン市場で行われているんです。
ロンドン市場が開く午後4時前後は、東京市場の時間帯とは明らかに雰囲気が変わります。それまで穏やかだった値動きが、一気に活発になることが多いんです。これは欧州のトレーダーや機関投資家が大量に参入してくるためですね。
特に注目すべきなのは、ロンドン市場が開く直前の時間帯です。この時間帯に値動きが大きくなることがあり、「ロンドンオープン」を狙ったトレーダーたちの思惑が交錯します。東京市場の穏やかな動きに慣れていると、このタイミングで驚くかもしれませんね。
2. 欧州通貨ペアが活発に動く理由
ロンドン市場の時間帯は、ユーロやポンドといった欧州通貨が特に活発に動きます。これは当然といえば当然で、欧州の経済指標が発表されたり、欧州中央銀行（ECB）の政策発表があったりするのがこの時間帯だからなんです。
例えば、ユーロ圏の経済指標が予想よりも良い結果だった場合、ユーロドルやユーロ円が急上昇することがあります。逆に悪い結果だと、一気に下落することもあるんです。このように、欧州通貨ペアは経済指標に敏感に反応する傾向があります。
また、ロンドン市場では欧州通貨だけでなく、ドル円などの主要通貨ペアも活発に取引されています。世界中のトレーダーが注目する時間帯なので、どの通貨ペアを取引する場合でも、ロンドン市場の動向は無視できないと思いますね。
3. ロンドンフィキシング（午前1時）とは何か？
ロンドンフィキシングとは、日本時間の午前1時（夏時間は午前0時）に行われる為替レートの値決めのことです。正式には「ロンドン・フィキシング」と呼ばれ、この時間に決定されたレートが、様々な金融取引の基準レートとして使用されるんです。
このロンドンフィキシングの前後は、値動きが激しくなることがよくあります。機関投資家や大口のトレーダーが、フィキシングのレートに影響を与えようと大量の注文を出すためだと考えられています。特に月末のロンドンフィキシングは、企業の決算に関わる取引が集中するため、より値動きが大きくなる傾向があるんです。
初心者の方にとっては、この時間帯の急激な値動きは予測が難しいかもしれません。慣れないうちは、ロンドンフィキシングの前後は様子見をするというのも一つの戦略だと思います。逆に、値動きを利用して短期トレードをする上級者もいるので、経験を積んだら挑戦してみるのも面白いでしょうね。
ニューヨーク市場で値動きのピークを迎える
1. ニューヨーク市場の取引時間帯とその特徴
ニューヨーク市場の取引時間は、日本時間の午後9時頃から翌午前6時頃までです。夏時間の期間中は1時間早まって午後8時頃からスタートします。ニューヨークは世界第2位の外国為替取引センターで、米ドルという基軸通貨の取引が最も活発に行われる市場なんです。
ニューヨーク市場の最大の特徴は、アメリカの経済指標が発表される時間帯だという点です。特に日本時間の午後9時30分や午後11時に重要な経済指標が発表されることが多く、その瞬間に相場が大きく動くことがあります。雇用統計やGDP、消費者物価指数などの発表時は、まさに市場が沸騰するような状態になりますね。
また、ニューヨーク市場は流動性が非常に高いため、スプレッド（売値と買値の差）が狭くなる傾向があります。取引コストを抑えられるという点でも、トレーダーにとって魅力的な時間帯だと思います。
2. 米国の経済指標が発表される時間帯に注意
米国の経済指標は、世界中のFXトレーダーが最も注目するイベントの一つです。特に雇用統計は「相場の女王」とも呼ばれ、毎月第1金曜日の発表時には激しい値動きが起こります。日本時間では午後9時30分（夏時間は午後8時30分）に発表されることが多いんです。
経済指標の発表直後は、予想値と実際の結果の差によって相場が大きく動きます。予想よりも良い結果なら米ドルが買われ、悪い結果なら売られるという基本的な動きがあるんです。ただし、市場の思惑が複雑に絡み合って、予想とは逆の動きをすることもあるので注意が必要ですね。
初心者の方は、重要な経済指標の発表時間を事前にチェックしておくことをおすすめします。発表直前にポジションを持っていると、予想外の値動きで大きな損失を被る可能性があるため、慣れないうちは発表前にポジションを閉じておくのが無難でしょう。
3. オプションカット（24時）前後の値動きの癖
オプションカットとは、通貨オプション取引の権利行使期限のことで、日本時間の午前0時（夏時間は午後11時）に設定されていることが多いんです。この時間帯の前後は、独特の値動きを見せることがあります。
具体的には、オプションカットの行使価格に向かって為替レートが引き寄せられるような動きをすることがあるんです。例えば、ドル円が110円のオプションが大量に設定されている場合、その価格に近づいたり、その価格を巡って攻防が繰り広げられたりします。これは、オプションを売買している大口の投資家たちの思惑が影響しているためだと考えられています。
オプションカット後は、それまでの値動きとは逆方向に相場が動くこともよくあるんです。オプションカットに向けた思惑の売買が一巡すると、本来の需給バランスに戻るためですね。この時間帯の動きを理解しておくと、不思議な値動きに惑わされずに済むのではないでしょうか。
ロンドン×ニューヨーク市場の重複時間が最も熱い
1. 21時〜翌2時は1日で最も取引が活発になる時間帯
日本時間の午後9時から翌午前2時頃（夏時間は午後8時から翌午前1時頃）は、ロンドン市場とニューヨーク市場が重複する時間帯です。この時間帯は、1日の中で最も取引量が多く、値動きが活発になるゴールデンタイムなんです。
世界最大のロンドン市場と第2位のニューヨーク市場が同時に開いているため、欧州と米国の両方のトレーダーが参加して莫大な取引が行われます。この時間帯は、どの通貨ペアも流動性が非常に高く、大きなトレンドが発生しやすいんです。
日本に住んでいる会社員の方にとって、この時間帯は仕事が終わってから取引できる絶好のタイミングですよね。夜の数時間で効率的にトレードできるという点で、日本人トレーダーにとっても非常に魅力的な時間帯だと思います。
2. トレンドが発生しやすく初心者にもチャンスあり
ロンドン市場とニューヨーク市場の重複時間帯は、明確なトレンドが発生しやすいという特徴があります。取引参加者が多いため、一度動き出した相場は勢いが続きやすく、トレンドフォロー型の取引戦略が機能しやすいんです。
初心者の方にとって、トレンドが明確な相場は比較的取引しやすいと言えるでしょう。上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売りという基本的な戦略が効きやすいからです。レンジ相場（価格が一定の範囲内で上下する状態）よりも、方向性がはっきりしているトレンド相場のほうが判断しやすいはずです。
ただし、値動きが激しいということは、損失のリスクも高いということを忘れてはいけません。初心者の方は、まずは小さな取引量から始めて、この時間帯の値動きに慣れることが大切ではないでしょうか。
3. スプレッドが狭く取引コストも抑えられる理由
スプレッドとは、買値と売値の差のことで、実質的な取引コストになります。取引量が多い時間帯ほど、このスプレッドは狭くなる傾向があるんです。ロンドン市場とニューヨーク市場が重複する時間帯は、1日の中で最もスプレッドが狭くなるタイミングと言えるでしょう。
スプレッドが狭いということは、それだけ有利な条件で取引できるということです。例えば、ドル円のスプレッドが0.3銭と1.0銭では、1万通貨の取引で70円もの差が出ます。頻繁に取引する方にとって、この差は無視できない金額になりますよね。
流動性が高い時間帯は、FX会社にとってもリスクが低いため、スプレッドを狭く設定できるんです。取引コストを抑えたい方は、この時間帯を狙って取引するのが賢い選択だと思います。
オセアニア市場（早朝）の取引は慎重に
1. ウェリントン・シドニー市場の取引時間
オセアニア市場は、1週間の為替取引が最初に始まる市場です。具体的には、ニュージーランドのウェリントン市場が日本時間の月曜日午前4時頃に開き、続いてオーストラリアのシドニー市場が午前6時頃に開きます。夏時間の期間中は、これらの時間が1時間早まるので注意が必要ですね。
オセアニア市場の特徴は、取引量が非常に少ないという点です。ロンドン市場やニューヨーク市場と比べると、参加者が圧倒的に少ないため、流動性が低い状態になっています。この時間帯は、主にオーストラリアドルやニュージーランドドルといったオセアニア通貨が中心的に取引されますが、それでも取引量は限定的なんです。
週末を挟んだ後の月曜日早朝は、特に注意が必要な時間帯だと言えるでしょう。週末に重大なニュースがあった場合、その影響が一気に出ることがあるからです。
2. 早朝の流動性の低さとスプレッド拡大リスク
早朝のオセアニア市場は流動性が低いため、スプレッドが通常よりも大幅に拡大することがあります。例えば、通常は0.3銭程度のドル円のスプレッドが、早朝には1銭以上に広がることも珍しくありません。これは、取引参加者が少ないため、FX会社がリスクを回避するためにスプレッドを広げるからなんです。
スプレッドが広いということは、それだけ不利な条件で取引することになります。取引コストが高くなるだけでなく、少しの値動きでも損失が出やすくなってしまうんです。このため、早朝の時間帯は積極的に取引するのは避けたほうが無難だと思います。
また、流動性が低いと、思った価格で注文が通らないこともあります。これを「スリッページ」と呼びますが、特に早朝の時間帯はスリッページが発生しやすいので注意が必要ですね。
3. 週明けに窓が開くという現象とは？
週明けの月曜日早朝、チャートを見ると金曜日の終値と月曜日の始値の間に空白ができていることがあります。これを「窓が開く」または「ギャップが生じる」と表現するんです。週末の間に重大なニュースがあると、その影響で月曜日の始値が金曜日の終値から大きく離れた価格で始まることがあるからなんです。
例えば、週末にどこかの国で大きな政治的事件があったり、重要な経済データが発表されたりすると、市場の見方が大きく変わります。そうすると、月曜日の取引開始時に一気に買いや売りが殺到し、価格が飛んでしまうわけですね。
窓が開いた場合、その窓を埋めるように価格が戻ってくることもありますが、必ずしもそうなるとは限りません。週明けにポジションを持ち越していると、予想外の損失を被る可能性があるため、週末前にポジションを整理しておくというのも一つの戦略だと思います。
FXの取引を避けたほうがいい時間帯とは？
1. 日本時間6〜8時は参加者が少なく危険
日本時間の午前6時から8時頃は、1日の中で最も取引量が少ない時間帯です。ニューヨーク市場が閉まり、東京市場が開く前のこの時間帯は、主要な市場がどこも本格稼働していない「空白の時間」なんです。
この時間帯は流動性が極めて低いため、少しの注文でも価格が大きく動いてしまうリスクがあります。また、スプレッドも大幅に拡大していることが多く、取引コストが高くなってしまうんです。思わぬ価格で約定してしまうスリッページも発生しやすいため、初心者の方にとっては危険な時間帯と言えるでしょう。
さらに、この時間帯は突発的なニュースや要人発言があると、異常な値動きをすることがあります。参加者が少ないため、通常なら吸収されるような小さなニュースでも、大きな影響を与えてしまうんです。特別な理由がない限り、この時間帯の取引は避けたほうが賢明だと思いますね。
2. クリスマスや年末年始の取引リスク
クリスマスや年末年始の期間は、欧米の金融機関が休業するため、市場参加者が激減します。特にクリスマス当日（12月25日）は、欧米の市場がほぼ機能しなくなるため、極端に流動性が低くなるんです。
この期間の取引は、通常の何倍ものリスクがあると考えたほうがいいでしょう。スプレッドが異常に広がったり、ちょっとした注文で価格が大きく動いたりすることがあります。また、FX会社によっては、この期間のレバレッジを制限したり、取引自体を停止したりすることもあるんです。
年末年始も同様に、日本だけでなく世界中の市場が休場になるため注意が必要です。特に日本の正月三が日は、東京市場が完全に休みになります。この期間にポジションを持ち越すのは避けて、年内に決済しておくのが安全な選択だと思います。
3. 経済指標発表の直前直後は値動きが読めない
重要な経済指標の発表直前は、市場参加者が様子見姿勢になることが多く、値動きが鈍くなります。しかし、発表の瞬間には一気に値が飛ぶことがあるんです。特に雇用統計や中央銀行の政策金利発表などの重要イベント時は、数秒で数十銭から1円以上動くこともあります。
この急激な値動きは、経験豊富なトレーダーでも予測が難しいものです。予想値と実際の結果の差だけでなく、市場の事前期待や思惑も複雑に絡み合うため、単純に「良い結果なら買い」とは限らないんです。むしろ、予想通りの結果でも「材料出尽くし」として逆方向に動くこともよくあります。
初心者の方は、重要な経済指標の発表時間を事前にチェックして、その前後はポジションを持たないようにするのが賢明でしょう。慣れてきたら、指標発表後の値動きを見て参入するという戦略もありますが、まずはリスク回避を優先すべきだと思いますね。
サマータイム（夏時間）を理解しておこう
1. サマータイムとは何か？
サマータイムとは、太陽が出ている時間を有効活用するために、春から秋にかけて時計の針を1時間進める制度のことです。欧米の多くの国で採用されており、FX取引にも影響を与えるんです。日本ではサマータイムを実施していませんが、欧米市場の取引時間がサマータイムの影響で変わるため、日本のトレーダーも理解しておく必要があります。
具体的には、アメリカのサマータイムは3月第2日曜日から11月第1日曜日まで、欧州のサマータイムは3月最終日曜日から10月最終日曜日まで実施されます。この期間中は、ニューヨーク市場やロンドン市場の取引時間が日本時間で1時間早くなるんです。
サマータイムを知らないと、取引時間を間違えてしまったり、経済指標の発表時間を勘違いしたりする可能性があります。特に初心者の方は、サマータイムの切り替わり時期に注意が必要ですね。
2. 取引時間が1時間ずれる期間と影響
サマータイム期間中は、欧米市場の取引時間が日本時間で1時間早まります。例えば、通常はロンドン市場が日本時間の午後4時に開きますが、サマータイム中は午後3時に開くことになるんです。同様に、ニューヨーク市場も通常は午後9時開場ですが、サマータイム中は午後8時に開きます。
この1時間のずれは、実は結構大きな影響があります。特にロンドン市場とニューヨーク市場の重複時間が変わるため、最も取引が活発になる時間帯が1時間早まるんです。日本のトレーダーにとっては、夕食の時間や就寝時間との兼ね合いで、取引スタイルを調整する必要が出てくるかもしれませんね。
また、サマータイムの切り替わり直後は、混乱が生じやすい時期でもあります。うっかり旧時間で取引してしまい、重要な経済指標の発表を見逃すといったミスも起こりがちです。切り替わりの時期は特に注意して、カレンダーで確認する習慣をつけるといいでしょう。
3. 経済指標の発表時間もずれるので要注意
サマータイム期間中は、欧米の経済指標の発表時間も日本時間で1時間早まります。例えば、アメリカの雇用統計は通常、日本時間の午後9時30分に発表されますが、サマータイム中は午後8時30分に発表されるんです。
この時間のずれを知らないと、重要な指標発表のタイミングを逃してしまう可能性があります。逆に、指標発表前にポジションを閉じようと思っていたのに、発表時間を間違えて間に合わなかったということも起こり得るんです。
多くのFX会社では、経済指標カレンダーでサマータイムに対応した時間を表示してくれています。ただし、念のため自分でも確認する習慣をつけておくと安心ですね。特にサマータイムの切り替わり時期（3月と10月〜11月）は、発表時間が変わったことを意識して取引することが大切だと思います。
まとめ
FXを始める前に取引時間帯の特徴を理解しておくことは、成功への第一歩です。この記事で解説した内容を簡単にまとめると、以下のようになります。
- FXは平日24時間取引可能
- 世界市場がリレー形式でつながる
- 時間帯で値動きが大きく変わる
- 東京市場は午前8時〜午後5時頃
- 仲値とゴトウ日に注目
- ロンドン市場は世界最大の取引量
- ニューヨーク市場で経済指標発表
- 夜9時〜翌2時が最も活発
- 早朝の取引はリスクが高い
- クリスマスや年末年始は避ける
- サマータイムで時間が1時間ずれる
自分のライフスタイルに合った取引時間帯を見つけることが、FXで長く続けるコツだと思います。無理に深夜まで起きて取引する必要はありませんし、早朝の危険な時間帯を避けることも大切です。まずは流動性の高い時間帯で少額から始めて、徐々に自分に合ったスタイルを確立していくといいでしょう。取引時間帯の特徴を理解して、安全で効率的なFXライフを楽しんでくださいね。
