FXのCCI(商品チャンネル指数)とは?トレンドの強弱を測るテクニカル指標を解説

テクニカル分析

FXでテクニカル指標を使っていると、「CCI」という言葉を目にすることがありますよね。CCIは「Commodity Channel Index(商品チャンネル指数)」の略で、価格が平均からどれだけ離れているかを測る指標です。買われ過ぎや売られ過ぎを判断するだけでなく、トレンドの強さまで分かるのが特徴なんです。

CCIはオシレーター系の指標として有名ですが、実はトレンド系の手法にも使える万能さがあります。1980年代にドナルド・ランバート氏が開発したこの指標は、もともと商品市場向けでしたが、今ではFXや株式でも広く利用されているんです。初心者の方でも仕組みを理解すれば、エントリーポイントの精度を上げられる可能性がありますよ。

CCIとは?FXで使えるトレンドの強弱を測る指標

1. CCIの基本的な仕組み

CCIは、価格が統計的な平均からどれだけ乖離しているかを数値で表してくれる指標です。具体的には、高値・安値・終値の平均である「TP(Typical Price)」と、その移動平均を比較して計算されます。

この指標の面白いところは、上限も下限もないという点ですね。RSIのように0~100の範囲に収まるわけではなく、相場の状況によっては±300や±400といった極端な数値を示すこともあるんです。ただし、一般的には±100を基準ラインとして、±200を超えると極端な過熱状態と判断されることが多いですよ。

CCIが0より上にあれば上昇トレンド、0より下にあれば下落トレンドという見方もできます。つまり、買われ過ぎ・売られ過ぎだけでなく、トレンドの方向性まで一目で分かる便利な指標なんです。

2. CCIが開発された背景と歴史

CCIを開発したのは、ドナルド・ランバート氏という方です。1980年代に発表されたこの指標は、当初は商品市場(コモディティ)での価格変動を分析するために作られました。商品市場は周期的な動きをすることが多いため、統計的な平均からの乖離を測ることが有効だったんですね。

その後、FXや株式市場でも応用されるようになり、今では多くのトレーダーに使われる定番指標になっています。商品市場向けに開発されたという背景から「Commodity Channel Index」という名前が付いていますが、実際には為替や株式など、あらゆる金融商品に適用できるんです。

歴史的には比較的新しい指標ですが、シンプルで分かりやすい計算式と、多様な使い方ができる柔軟性から、長年にわたって支持されているのでしょう。

3. CCIと他のオシレーター系指標との違い

CCIとよく比較されるのがRSI(Relative Strength Index)ですが、両者には大きな違いがあります。RSIは終値だけを使って計算するのに対し、CCIは高値・安値・終値の3つを使うため、ローソク足のヒゲ(値動きの幅)も反映されるんです。

この違いによって、CCIはボラティリティ(価格変動の激しさ)に敏感に反応します。急激な値動きがあったときに、RSIよりも早くシグナルを出してくれる可能性があるわけですね。ただし、その分ダマシも多くなる傾向があるので、使い方には注意が必要です。

また、RSIは0~100の範囲に収まりますが、CCIには上限・下限がありません。この特性により、RSIでは70以上が買われ過ぎと判断される一方で、CCIでは±100や±200といった明確な基準が使われます。どちらが優れているというわけではなく、相場状況や自分のトレードスタイルに合わせて使い分けるのが良いでしょう。

CCIの計算式を理解する

1. CCIの計算に使われる3つの要素

CCIの計算式は、一見複雑そうに見えますが、実は構造はシンプルです。まず、「TP(Typical Price)」という値を求めます。これは、ローソク足1本分の高値・安値・終値を足して3で割った平均値ですね。

次に、TPの移動平均(MA)を計算します。たとえば14期間のCCIなら、過去14本分のTPの平均を出すわけです。そして、TPとMAの差を求めて、それを「MD(Mean Deviation)」で割ります。MDは、TPとMAの差の絶対値を平均したもので、価格のバラツキ具合を示す値です。

最後に、この比率を0.015という定数で割って調整します。計算式をまとめると、「CCI = (TP – MA) ÷ (0.015 × MD)」となります。3つの要素(TP、MA、MD)を組み合わせることで、価格が平均からどれだけ離れているかを標準化しているんですね。

2. なぜ0.015という数値が使われるのか?

計算式に出てくる「0.015」という数値は、一見不思議な値ですよね。実はこれ、CCIの値が±100の範囲に約70~80%の確率で収まるように調整するための定数なんです。

統計学的には、正規分布を仮定したときの標準偏差の約1.5倍に相当する値だと言われています。つまり、CCIが±100を超える場合は「統計的に珍しい動き」であり、買われ過ぎや売られ過ぎと判断できるわけですね。

この0.015という数値があることで、CCIは単なる価格差ではなく、標準化された指標として機能します。もしこの定数がなければ、CCIの値は通貨ペアや期間によってバラバラになってしまい、統一的な基準(±100や±200)が使えなくなってしまうでしょう。

3. 計算式から分かるCCIの特性

CCIの計算式を見ると、いくつかの特性が分かってきます。まず、高値・安値・終値の3つを使っているため、ローソク足のヒゲ(値動きの幅)も反映される点が重要です。急激な値動きがあったときに、CCIは敏感に反応してくれるんですね。

また、移動平均(MA)との差を計算しているため、トレンドの強さも測れます。価格がMAから大きく離れていれば、CCIの値も大きくなり、強いトレンドが発生していると判断できるわけです。

そして、MDで割ることで、価格のバラツキ(ボラティリティ)も考慮されています。ボラティリティが高いときは、同じ価格差でもCCIの値は小さくなり、逆にボラティリティが低いときは値が大きくなります。この調整があることで、相場状況に応じた適切なシグナルが得られるんです。

CCIの数値が示す意味とは?

1. ±100のラインが持つ重要性

CCIで最も重要なのが、±100のラインです。このラインは、価格が統計的な平均から大きく離れたことを示す基準として使われます。+100を上抜けたら買われ過ぎ、-100を下抜けたら売られ過ぎという見方ができるんですね。

順張りトレーダーにとって、±100のラインは絶好のエントリーポイントになります。+100を上抜けたときは上昇トレンドが強まっている証拠なので買いエントリー、-100を下抜けたときは下落トレンドが強まっているので売りエントリーという使い方ができるんです。

逆に、逆張りトレーダーは±100を超えた後の反転を狙います。ただし、強いトレンドが出ているときは、CCIが±100を超えたまま推移することもあるので注意が必要ですよ。±100のラインは万能ではありませんが、相場の過熱感を測る目安としては非常に有効なんです。

2. ±200を超えたときの相場の状態

±200のラインは、±100よりもさらに極端な水準です。CCIが+200を超えると、価格は統計的にかなり異常な高値圏にあり、-200を下回ると異常な安値圏にあると判断できます。

この水準まで到達することは比較的珍しく、出現頻度は全体の5%程度とも言われています。そのため、±200を超えたら「そろそろ反転するかもしれない」と警戒する必要があるんですね。逆張りトレーダーにとっては、絶好の仕掛けポイントになる可能性があります。

ただし、±200を超えた後も、トレンドがさらに継続することもあります。特に、経済指標の発表直後や重要なニュースが出たときは、CCIが±300や±400といった極端な値を示すこともあるんです。±200はあくまで目安であり、他の指標と組み合わせて判断することが重要でしょう。

3. 0ラインが示すトレンドの方向性

CCIの0ラインは、価格がTPの移動平均と一致している状態を示します。つまり、現在の価格が平均的な水準にあるということですね。

CCIが0より上にあるときは、価格が平均より高い位置にあり、上昇トレンドの可能性が高いです。逆に、0より下にあるときは、価格が平均より低く、下落トレンドの可能性が高いと判断できます。

0ラインのクロスは、トレンドの転換点を示す重要なシグナルです。CCIが0ラインを下から上に抜けたら買いシグナル、上から下に抜けたら売りシグナルという使い方もできるんですね。ただし、0ラインクロスだけでエントリーするとダマシに遭う可能性もあるので、他の条件と組み合わせるのが賢明でしょう。

CCIの期間設定はどう選ぶ?

1. 短期設定(7~14期間)のメリットとデメリット

短期設定のCCIは、価格変動に素早く反応してくれるのが最大のメリットです。7~14期間で設定すると、わずかな値動きでもCCIが大きく変化するため、デイトレードやスキャルピングには向いているんです。

エントリーチャンスが増えるのも魅力ですね。頻繁に±100を超えるため、短期間で何度もトレードしたい方には適した設定と言えるでしょう。特に、ボラティリティが高い時間帯(ロンドン市場やニューヨーク市場の開場直後など)では、短期CCIが威力を発揮します。

ただし、デメリットもあります。反応が早い分、ダマシも多くなるんです。ちょっとした値動きでシグナルが出てしまうため、本当のトレンドかどうかを見極めるのが難しくなります。初心者の方が短期設定を使うと、頻繁にエントリーして損切りを繰り返す可能性もあるので注意が必要ですよ。

2. 中期設定(20~30期間)が初心者におすすめな理由

中期設定は、バランスが良く、初心者の方に最もおすすめできる設定です。20~30期間で設定すると、短期のようにダマシが多すぎず、長期のようにシグナルが遅すぎることもありません。

標準的な設定として、多くのトレーダーが14期間や20期間を使っています。そのため、これらの期間で出るシグナルは、市場参加者の多くが注目している可能性が高いんです。相場の過熱感を測るには、ちょうど良いバランスなんですね。

スイングトレード(数日~数週間保有)を考えている方には、特に相性が良いでしょう。短期の細かいノイズに惑わされず、しっかりとしたトレンドを捉えられます。初心者の方は、まず20期間のCCIから始めて、慣れてきたら自分のトレードスタイルに合わせて調整していくのが良いと思いますよ。

3. 長期設定(50期間以上)を使うべき場面

長期設定のCCIは、大きなトレンドを捉えるのに適しています。50期間以上で設定すると、短期的なノイズがほぼ排除され、本質的な相場の流れだけが見えてくるんです。

ダマシが少なくなるのが大きなメリットですね。±100や±200を超えるタイミングが厳選されるため、信頼性の高いシグナルだけを受け取れます。長期保有を前提としたポジショントレードや、投資目的での利用には最適でしょう。

ただし、エントリーチャンスは大幅に減ります。シグナルが出る頻度が低いため、積極的にトレードしたい方には物足りないかもしれません。また、反応が遅いため、トレンドの初期段階を逃してしまう可能性もあるんです。長期設定は、じっくりと相場を観察しながら、確実性の高いポイントだけを狙いたい方に向いているでしょう。

CCIを使った順張り戦略

1. +100を上抜けたときの買いエントリー方法

順張りトレードでは、CCIが+100を上抜けたときが買いのチャンスです。このシグナルは、上昇トレンドが強まっていることを示しているんですね。価格が平均から大きく上に離れているため、まだ上昇余地があると判断できるわけです。

エントリーのタイミングとしては、CCIが+100を明確に上抜けた次の足で入るのが基本です。ただし、一時的に+100を超えただけで、すぐに下回ってしまうこともあるので、できればローソク足が確定してから判断するのが安全でしょう。

利確と損切りのポイントも重要です。利確は、CCIが+100を下回ったときや、価格が直近の高値を更新できなくなったときに考えます。損切りは、エントリー時の安値や、直近のサポートラインを下回ったときに設定するのが一般的ですね。

2. -100を下抜けたときの売りエントリー方法

売りエントリーは、CCIが-100を下抜けたときに行います。これは、下落トレンドが強まっているサインなので、売りポジションを持つことで利益を狙えるわけです。

買いエントリーと同様、-100を明確に下抜けた後にエントリーするのが基本です。急激な下落でCCIが一時的に-100を割っただけの場合、すぐに反発してしまうこともあるので、慎重に見極める必要がありますよ。

利確のタイミングは、CCIが-100を上回ったときや、価格が直近の安値を更新できなくなったときです。損切りは、エントリー時の高値や、直近のレジスタンスラインを上回ったときに設定しましょう。順張りトレードでは、トレンドが続く限りポジションを保有し、トレンドが終わったらすぐに手仕舞うのが鉄則ですね。

3. 順張りで注意すべきダマシの見極め方

順張り戦略の弱点は、ダマシが多いことです。CCIが+100を上抜けたのに、すぐに反転して損切りになってしまうケースは珍しくありません。

ダマシを避けるためには、他の指標と組み合わせるのが有効です。たとえば、移動平均線が上向きのときだけCCIの買いシグナルに従う、といったフィルターをかけることで精度が上がります。ボリンジャーバンドと組み合わせて、バンドの拡大を確認してからエントリーする方法も効果的でしょう。

また、レンジ相場ではCCIの順張りシグナルが機能しにくいです。CCIが±100を頻繁に行き来するような場面では、無理にエントリーせず、トレンドが明確になるまで待つのが賢明ですね。相場環境を見極める力が、順張りトレードの成否を分けるポイントなんです。

CCIを使った逆張り戦略

1. ±200からの反転を狙うタイミング

逆張り戦略では、CCIが極端な水準に達したときの反転を狙います。具体的には、+200を超えたら売り、-200を下回ったら買いという考え方ですね。

+200を超えた状態は、統計的にかなり珍しい買われ過ぎの状態です。そろそろ利益確定の売りが入って価格が下がるだろう、という予測のもとに売りエントリーするわけです。逆に、-200を下回ったときは、売られ過ぎから反発すると予測して買いエントリーします。

ただし、±200を超えた瞬間にエントリーするのは危険です。強いトレンドが出ているときは、CCIがさらに上昇(または下降)を続けることもあるからです。理想的には、CCIが±200を超えた後、反転の兆しを見せたときにエントリーするのが良いでしょう。

2. 買われ過ぎ・売られ過ぎゾーンの使い方

買われ過ぎ・売られ過ぎゾーンは、逆張りトレーダーにとって重要なエリアです。CCIが+100~+200の間にあるときは買われ過ぎの初期段階、+200を超えると極端な買われ過ぎと判断できます。

+100~+200のゾーンでは、まだトレンドが継続する可能性もあるので、即座に逆張りするのはリスクが高いです。むしろ、このゾーンに入ったら「そろそろ反転するかもしれない」と警戒しながら、他の指標やローソク足のパターンを確認するのが良いでしょう。

-100~-200のゾーンも同様で、売られ過ぎの初期段階です。このエリアから反転するケースもあれば、さらに-200を超えて下落が加速するケースもあります。買われ過ぎ・売られ過ぎゾーンは、反転の可能性を示唆してくれますが、確定的なシグナルではないということを理解しておく必要がありますね。

3. 逆張りで失敗しないための条件

逆張りトレードは、タイミングを間違えると大きな損失につながるリスクがあります。強いトレンドに逆らってエントリーしてしまうと、含み損がどんどん膨らんでしまうからです。

逆張りで成功するためには、レンジ相場を狙うのが基本です。価格が一定の範囲内で上下動している相場なら、CCIが±200に達したときの反転確率が高くなります。逆に、明確なトレンドが出ている相場では、逆張りは避けた方が無難でしょう。

また、必ず損切りラインを設定することが重要です。逆張りは「そろそろ反転するだろう」という予測に基づくトレードなので、予測が外れたときのリスク管理が欠かせません。エントリー時の価格から一定の値幅(例えば30pipsや50pips)を損切りラインに設定し、そこに達したら機械的に損切りする習慣をつけましょう。

CCIのダイバージェンスとは?

1. ダイバージェンスが発生する仕組み

ダイバージェンスとは、価格とCCIの動きが逆行する現象のことです。たとえば、価格は高値を更新しているのに、CCIは前回の高値を更新できていない場合、「弱気のダイバージェンス」が発生していると言えます。

この現象が起こる理由は、価格の上昇力が弱まっているからです。見た目では高値を更新しているものの、その勢いは以前より衰えているため、CCIが反応しないんですね。これは、トレンドの終わりが近づいているサインとして解釈できます。

ダイバージェンスは、トレンド転換を予測する強力なツールです。ただし、ダイバージェンスが出たからといって、必ずしもすぐに反転するわけではありません。あくまで「そろそろ転換点が近いかもしれない」という警告として受け取り、他の指標と合わせて判断するのが賢明でしょう。

2. 強気のダイバージェンスの見つけ方

強気のダイバージェンスは、下落トレンドの終わりを示唆するシグナルです。価格が安値を更新しているのに、CCIは前回の安値を更新せず、むしろ上昇している状態を指します。

具体的な見つけ方としては、まず価格チャートで2つ以上の安値を確認します。2つ目の安値が1つ目より低い位置にあるのに、CCIでは2つ目の安値が1つ目より高い位置にあれば、強気のダイバージェンスです。

この状態は、売り圧力が弱まっていることを示しています。見た目では価格が下がっているものの、その下げ幅は以前より小さくなっているため、CCIが反応しているんですね。強気のダイバージェンスを見つけたら、下落トレンドの終了と上昇への転換を予測して、買いエントリーのタイミングを計るのが定石です。

3. 弱気のダイバージェンスの見つけ方

弱気のダイバージェンスは、上昇トレンドの終わりを示唆します。価格が高値を更新しているのに、CCIは前回の高値を更新できていない状態ですね。

見つけ方は強気のダイバージェンスと逆です。価格チャートで2つ以上の高値を確認し、2つ目の高値が1つ目より高い位置にあるのに、CCIでは2つ目の高値が1つ目より低い位置にあれば、弱気のダイバージェンスが発生しています。

この現象は、買い圧力が弱まっていることを意味します。高値を更新はしているものの、その上昇力は衰えているため、そろそろ反転の可能性が高まっているんです。弱気のダイバージェンスを見つけたら、上昇トレンドの終了と下落への転換を予測して、売りエントリーのタイミングを探りましょう。

CCIとボリンジャーバンドの組み合わせ方

1. なぜCCIとボリンジャーバンドは相性が良いのか?

CCIとボリンジャーバンドは、どちらもボラティリティ(価格変動の幅)を扱う指標です。そのため、組み合わせることで相乗効果が期待できるんですね。

ボリンジャーバンドは、価格が移動平均線からどれだけ離れているかを視覚的に示してくれます。一方、CCIは価格の乖離度を数値で教えてくれる指標です。つまり、同じ情報を異なる角度から確認できるため、シグナルの信頼性が高まるわけですね。

たとえば、価格がボリンジャーバンドの+2σに達し、同時にCCIが+100を超えたら、かなり強い買われ過ぎのシグナルと判断できます。片方だけの指標では見逃してしまうような微妙な過熱感も、2つの指標を組み合わせることで明確に捉えられるんです。

2. 順張りで使う場合の具体的な手法

順張りでは、ボリンジャーバンドのエクスパンション(拡大)とCCIの動きを組み合わせます。ボリンジャーバンドが拡大し始めるのは、トレンドが発生している証拠です。

具体的なエントリー条件は、以下の通りです。買いの場合、価格がボリンジャーバンドの+2σ付近にあり、CCIが+100を上抜けたときにエントリーします。売りの場合は、価格が-2σ付近にあり、CCIが-100を下抜けたときです。

このタイミングでエントリーすると、トレンドの勢いに乗って利益を伸ばせる可能性が高いです。利確のポイントは、ボリンジャーバンドが縮小し始めたとき、またはCCIが±100を反対方向に抜けたときですね。順張りでは、トレンドが続く限りポジションを保有することが重要なので、早すぎる利確は避けましょう。

3. 逆張りで使う場合の具体的な手法

逆張りでは、ボリンジャーバンドの±2σとCCIの±200を組み合わせます。価格がバンドの端に到達し、CCIも極端な水準になったときが、反転のチャンスです。

買いエントリーの条件は、価格がボリンジャーバンドの-2σに達し、CCIが-200を下回ったときです。この状態は、極端な売られ過ぎを示しているため、反発の可能性が高いんですね。売りエントリーは逆で、価格が+2σに達し、CCIが+200を超えたときに仕掛けます。

ただし、逆張りは順張りよりもリスクが高いため、エントリー後は慎重に価格を監視する必要があります。価格がバンドの内側に戻り始め、CCIも反転の兆しを見せたら利確を検討しましょう。逆に、価格がさらにバンドの外側に進んでしまったら、潔く損切りすることが大切です。

CCIと移動平均線の組み合わせ方

1. 移動平均線でトレンド方向を確認する理由

CCIはオシレーター系の指標なので、トレンドの方向性を判断するのは得意ではありません。そこで役立つのが、トレンド系の指標である移動平均線です。

移動平均線が上向きのときは上昇トレンド、下向きのときは下落トレンドと判断できます。この情報とCCIのシグナルを組み合わせることで、エントリーの精度が大幅に向上するんですね。

たとえば、移動平均線が上向きで、CCIが+100を上抜けたときだけ買いエントリーするというルールを作れば、トレンドに逆らった無駄なエントリーを避けられます。逆に、移動平均線が下向きのときは、CCIが-100を下抜けたときだけ売りエントリーすれば良いわけです。

2. CCIと移動平均線を使った順張りエントリー

具体的な順張りエントリーの手順を見てみましょう。まず、チャートに20期間または50期間の移動平均線を表示します。次に、14期間または20期間のCCIを設定します。

買いエントリーの条件は、以下の3つを満たしたときです。1つ目は、価格が移動平均線の上にあること。2つ目は、移動平均線が上向きであること。3つ目は、CCIが+100を上抜けたことです。

売りエントリーは逆で、価格が移動平均線の下にあり、移動平均線が下向きで、CCIが-100を下抜けたときに仕掛けます。この方法なら、トレンドの方向性とモメンタム(勢い)の両方を確認してからエントリーできるため、勝率が上がるはずですよ。

3. 期間の異なる2本のCCIを組み合わせる方法

デュアルCCIと呼ばれる手法も効果的です。期間の異なる2本のCCIを表示し、そのクロスをシグナルとして使うんですね。

たとえば、14期間の短期CCIと28期間の長期CCIを組み合わせます。短期CCIが長期CCIを下から上に抜けたら買いシグナル、上から下に抜けたら売りシグナルという使い方です。

この方法のメリットは、トレンドの初期段階を捉えやすいことです。短期CCIが先に動き、長期CCIがそれに追従する形でクロスが発生するため、タイミング良くエントリーできるんですね。ただし、レンジ相場ではクロスが頻発してダマシが多くなるので、トレンドが明確な相場で使うのが良いでしょう。

CCIを使う際の注意点

1. CCIだけに頼るリスク

どんなに優れたテクニカル指標でも、それだけに頼るのは危険です。CCIも例外ではなく、単独で使うとダマシに遭う確率が高くなります。

CCIは価格の乖離度を測る指標であり、トレンドの方向性や強さを完全に把握できるわけではありません。そのため、移動平均線やボリンジャーバンド、RSIなど、他の指標と組み合わせることが重要なんです。

また、CCIはあくまでテクニカル分析のツールなので、ファンダメンタルズ(経済指標やニュース)も考慮する必要があります。重要な経済指標の発表前後は、CCIのシグナルが機能しにくいことも多いので、そういったタイミングでのエントリーは避けた方が無難でしょう。

2. レンジ相場でのCCIの弱点

CCIは、レンジ相場では特に注意が必要です。価格が一定の範囲内で上下動している相場では、CCIが±100を頻繁に行き来してしまうため、順張りシグナルが機能しにくいんですね。

レンジ相場では、逆張り戦略の方が向いているかもしれません。±200を超えたときの反転を狙う方が、レンジの上限・下限と一致しやすく、勝率が上がる可能性があります。

ただし、レンジ相場かトレンド相場かを見極めるのは簡単ではありません。そのため、CCIだけで判断せず、ボリンジャーバンドのスクイーズ(縮小)やATR(Average True Range)などを使って、相場環境を確認するのが良いでしょう。

3. 損切りラインの設定が重要な理由

CCIを使ったトレードでは、必ず損切りラインを設定しましょう。どんなにシグナルの精度が高くても、100%勝てるわけではないからです。

損切りラインは、エントリー時に決めておくことが重要です。後から「もう少し待てば反転するかもしれない」と考えて損切りを先延ばしにすると、損失がどんどん膨らんでしまいます。

一般的には、エントリー価格から一定の値幅(例えば30pipsや50pips)、または直近のサポート・レジスタンスラインを損切りラインに設定します。また、リスクリワード比率(損失と利益の比率)も意識しましょう。損切り幅に対して、利益目標が2倍以上になるようなトレードを心がけることで、長期的に利益を残せる可能性が高まりますよ。

まとめ

今回は、FXのテクニカル指標であるCCI(商品チャンネル指数)について詳しく解説してきました。CCIは価格の乖離度を測る指標で、トレンドの強弱を判断するのに役立ちます。

  • CCIは高値・安値・終値の平均から計算される
  • ±100が買われ過ぎ・売られ過ぎの基準
  • ±200を超えると極端な過熱状態
  • 0ラインのクロスでトレンド方向を判断
  • 期間設定は20期間が初心者向け
  • 順張りでは±100のブレイクを利用
  • 逆張りでは±200からの反転を狙う
  • ダイバージェンスでトレンド転換を予測

CCIは単独で使うよりも、ボリンジャーバンドや移動平均線と組み合わせることで、より高い精度を発揮します。自分のトレードスタイルに合わせて期間設定を調整し、必ず損切りラインを設定することが大切ですよ。最初は少額から練習を重ねて、CCIの特性を理解していくのが良いでしょう。

クロイ

学生時代に統計を学んだ経験から、数字やデータをもとにした分析を得意としています。普段のトレードではテクニカル分析を中心に、シンプルで誰でも実践しやすい手法を大切にしています。

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