全世界株式インデックスの本命はどれ?VT・オルカン・楽天・全世界株式を比較解説

全世界株式インデックスファンドは、これからFIREを目指す方にとって最も有力な選択肢の一つです。VT、オルカン、楽天VTなど、似たような名前の商品が並んでいて、どれを選べばいいのか迷いますよね。

実は、これらの全世界株式インデックスは、ベンチマークや運用コストの違いによって投資成果が変わってきます。本記事では、それぞれの特徴や違いを比較しながら、自分に合った全世界株式インデックスファンドの選び方を解説していきます。

目次

全世界株式インデックスファンドとは?

全世界株式インデックスファンドは、たった1本の商品で世界中の株式市場に分散投資できる金融商品です。個別に何十社もの株を選ぶ必要がなく、自動的に世界経済の成長を取り込めるのが魅力ですね。

1. 1本で世界中に投資できる仕組み

全世界株式インデックスファンドは、先進国から新興国まで、世界中の株式市場をまとめて投資対象にしています。例えばアメリカのAppleや日本のトヨタ、ヨーロッパの企業など、数千社の株式に一度に投資できる仕組みです。

個別株投資だと銘柄選びに時間がかかりますが、インデックスファンドなら購入した瞬間から世界中に分散投資が完了します。まさに投資初心者からFIREを目指す上級者まで使える万能商品と言えるでしょう。

2. インデックス投資が初心者に選ばれる理由

インデックス投資は、市場全体の平均値を目指す運用方法なので、特別な知識がなくても始められます。プロの投資家が個別銘柄を選ぶアクティブファンドと違って、運用コストも圧倒的に安いのが特徴です。

  • 運用コストが低い(信託報酬0.05%~0.2%程度)
  • 売買のタイミングを気にしなくていい
  • 世界経済の成長に連動して資産が増える
  • 長期投資に向いている

さらに、全世界株式なら地域を分散できるので、どこか一つの国が不調でも他の国でカバーできます。リスクを抑えながら資産形成できるのは、FIRE達成への近道かもしれませんね。

3. ベンチマークによって投資先が変わる

全世界株式インデックスファンドは、どの指数(ベンチマーク)を採用しているかで投資先が変わってきます。代表的なベンチマークは「MSCI ACWI」と「FTSEグローバル・オールキャップ」の2つです。

MSCI ACWIは約2,800銘柄で世界の時価総額の約85%をカバーしており、オルカンシリーズはこの指数を採用しています。一方、FTSEグローバル・オールキャップは約9,000銘柄で時価総額の約99%をカバーしており、VTはこちらを採用しているのです。つまり、ベンチマークの違いで投資する企業の数や範囲が変わってくるということですね。

VT・オルカン・楽天VTの基本的な違いを知ろう

VT、オルカン、楽天VTは、どれも全世界株式に投資できる商品ですが、中身を見ると意外と違いがあります。それぞれの特徴を理解すると、自分に合った商品が見えてくるはずです。

1. 投資対象のベンチマークはどう違うのか?

オルカン(eMAXIS Slim全世界株式)は、MSCI ACWI指数を採用しています。この指数は先進国と新興国の大型株・中型株を中心に約2,800銘柄で構成されており、世界の時価総額の約85%をカバーしているのが特徴です。

VTはFTSEグローバル・オールキャップ指数を採用しており、大型株から小型株まで約9,000銘柄に投資しています。楽天VTは、このVTというETFを通じて投資する投資信託なので、実質的にはVTと同じ指数に連動します。銘柄数が多いほど分散が効いていると考えがちですが、時価総額の大部分をカバーしていればパフォーマンスにそこまで大きな差は出ないようです。

2. 構成銘柄数とカバー率の差

オルカンは約2,800銘柄で時価総額カバー率85%、VTは約9,000銘柄で99%というデータがあります。数字だけ見るとVTの方が圧倒的に多いですね。

商品名構成銘柄数時価総額カバー率ベンチマーク
eMAXIS Slimオルカン約2,800銘柄約85%MSCI ACWI
楽天オルカン約2,800銘柄約85%MSCI ACWI
VT約9,000銘柄約99%FTSEグローバル・オールキャップ
楽天VT約9,000銘柄約99%FTSEグローバル・オールキャップ

ただし、小型株を含むかどうかの違いであって、リターンへの影響はそれほど大きくないという見方もあります。実際、過去のパフォーマンスを見ても、オルカンとVTの差はわずかです。

3. 投資信託とETFという形態の違い

VTは米国市場に上場しているETF(上場投資信託)で、株式のように取引所で売買します。一方、オルカンや楽天VTは投資信託なので、証券会社を通じて基準価額で購入する形式です。

ETFは取引の自由度が高い反面、為替手数料や売買手数料がかかることがあります。投資信託は自動積立設定ができて、クレカ積立でポイントが貯まるメリットもありますね。楽天VTは投資信託の形でVTに投資できるので、いいとこ取りを狙った商品と言えるかもしれません。

運用コスト(信託報酬)を比較するとどれが安い?

運用コストは長期投資において、リターンに直結する重要な要素です。全世界株式インデックスファンドは、どれも低コストを売りにしていますが、細かく見ると差があります。

1. eMAXIS Slimオルカンの信託報酬

eMAXIS Slim全世界株式(オルカン)の信託報酬は年率0.05775%です。これは投資信託の中でもトップクラスの低コストと言われています。

  • 100万円投資した場合、年間コストは約578円
  • 10年保有しても約5,800円程度
  • 業界最低水準を目指す方針

eMAXIS Slimシリーズは「業界最低水準の運用コストを目指し続ける」と宣言しているため、他社が値下げすると追随する傾向があります。実際、過去にも何度か信託報酬を引き下げてきた実績があるので、今後さらに安くなる可能性もありますね。

2. 楽天オルカンはさらに低コスト

楽天オールカントリー株式インデックス・ファンド(楽天オルカン)の信託報酬は年率0.0561%で、eMAXIS Slimをわずかに下回ります。2024年に登場した新商品ですが、コスト競争で一歩リードしています。

楽天証券でクレカ積立をすると、楽天ポイントが貯まるメリットもあります。ポイント還元率を考えると、実質的なコストはさらに下がるでしょう。楽天経済圏を使っている方なら、楽天オルカンを選ぶのが自然な流れかもしれませんね。

3. VTと楽天VTのコストはどうなのか?

VT(ETF)の経費率は年率0.07%と、オルカンシリーズより少し高めです。楽天VTは投資信託なので、VTの経費率に加えて信託報酬がかかり、合計で年率0.212%程度になります。

商品名年間コスト100万円投資時の年間コスト
楽天オルカン0.0561%約561円
eMAXIS Slimオルカン0.05775%約578円
VT(ETF)0.07%約700円
楽天VT0.212%約2,120円

楽天VTはVTを通じて投資する二重構造のため、どうしてもコストが高くなってしまいます。配当の扱いや税金面でも複雑になるので、コスト重視ならオルカンシリーズの方が有利でしょう。

配当金の扱いがこんなに違う!再投資vs受取

配当金の扱い方は、全世界株式インデックスファンドを選ぶ上で意外と重要なポイントです。受け取るか自動再投資されるかで、税金面や運用効率が変わってきます。

1. VTは配当金を受け取れる

VT(ETF)は、保有しているだけで年4回配当金が振り込まれます。2024年の配当利回りは1.5%~2%程度で、長期保有していると配当金が積み重なっていきます。

配当金を受け取ることで、資産が増えている実感を得やすいメリットがあります。ただし、配当金には米国で10%、日本で20.315%の税金がかかるため、受け取った時点で税金が引かれてしまうのがデメリットです。再投資する場合も、手動で買い直す手間がかかりますね。

2. オルカン・楽天VTは自動で再投資される

オルカンシリーズや楽天VTは、分配金を出さずに自動的にファンド内で再投資される仕組みです。配当金が出ないので、受け取り時の課税がなく、税金を繰り延べながら複利効果を最大化できます。

  • 配当金に対する課税がない
  • 自動で再投資されるので手間なし
  • 複利効果を最大限に活かせる
  • 売却するまで税金がかからない

長期投資で資産を最大化したいなら、自動再投資型の方が効率的です。特にFIREを目指して資産形成中の方にとっては、配当課税を避けられるのは大きなメリットではないでしょうか。

3. 新NISAの非課税枠を有効活用するなら?

新NISAのつみたて投資枠を使えば、運用益や配当金が非課税になります。ただし、VT(ETF)は成長投資枠でしか購入できず、つみたて投資枠では買えません。

オルカンシリーズや楽天VTはつみたて投資枠で購入でき、毎月コツコツ積み立てるのに向いています。新NISAの非課税枠を最大限活用したいなら、投資信託タイプを選ぶのが賢い選択と言えるでしょう。

リターン・パフォーマンスで選ぶならどれ?

結局のところ、どの商品が一番増えるのか気になりますよね。過去のパフォーマンスを見ると、それぞれの特徴が見えてきます。

1. 過去のトータルリターン比較

2020年から2024年までの5年間で見ると、オルカンもVTも年率10%前後のリターンを出しています。どちらも世界経済の成長を捉えているので、長期で見ると大きな差は出ていません。

楽天VTは信託報酬が高い分、わずかにリターンが下がる傾向があります。とはいえ、年率で0.1%~0.2%程度の差なので、短期的にはほとんど気にならないレベルです。

2. オルカンとVTのリターン差はなぜ生まれる?

オルカンとVTは採用しているベンチマークが違うため、微妙にリターンが異なります。VTは小型株まで含むため、小型株が好調な時期にはVTが有利になることもあります。

逆に、大型株中心に相場が上昇する局面では、オルカンの方がパフォーマンスが良くなる傾向があります。ただし、長期で見るとほぼ同じような動きをしているので、どちらを選んでも大差ないというのが実際のところでしょう。

3. 米国株比率の高さがパフォーマンスに影響

全世界株式インデックスファンドは、どれも米国株の比率が60%前後を占めています。つまり、米国市場が好調な時には全世界株式も連動して上昇するわけです。

  • オルカン:米国株比率約60%
  • VT:米国株比率約60%
  • 日本株:約5~6%
  • その他先進国・新興国:約35%

近年は米国のハイテク企業が市場を牽引しているため、全世界株式でも米国の影響を強く受けます。もし米国株に集中投資したいならS&P500という選択肢もありますが、リスク分散を考えると全世界株式の方が安心感がありますね。

新NISAで積み立てるならどれがおすすめ?

新NISAのつみたて投資枠を使うなら、投資信託タイプを選ぶのが基本です。証券会社ごとにポイント還元制度が違うので、自分が使っている証券会社に合わせて選ぶのがお得でしょう。

1. クレカ積立とポイント還元で選ぶなら投資信託

新NISAのつみたて投資枠では、クレジットカード積立でポイントが貯まる制度があります。SBI証券なら三井住友カード、楽天証券なら楽天カードで積み立てると、0.5%~1%程度のポイント還元を受けられます。

  • 月5万円積立で年間6,000円分のポイント(1%還元の場合)
  • ポイントは投資信託の購入にも使える
  • 実質的に運用コストがマイナスになる

年間で数千円分のポイントが貯まるので、信託報酬の差を簡単に逆転できます。ポイント還元を含めた実質コストで考えると、投資信託の方が圧倒的に有利ですね。

2. 楽天証券なら楽天オルカンが有利

楽天証券で楽天カードを使って積立設定をすると、楽天ポイントが貯まります。楽天オルカンは信託報酬が最安クラスで、さらにポイント還元も受けられるので一石二鳥です。

楽天経済圏を活用している方なら、楽天市場や楽天モバイルで貯めたポイントを投資に回すこともできます。生活費の一部を投資に回せるイメージなので、無理なく資産形成を続けられるでしょう。

3. SBI証券ならeMAXIS Slimオルカンが鉄板

SBI証券では、eMAXIS Slimオルカンが人気ランキング1位を独走しています。三井住友カードのクレカ積立でVポイントが貯まり、ポイントはそのまま投資信託の購入にも使えます。

eMAXIS Slimシリーズは純資産総額も非常に大きく、安定した運用が期待できます。投信ブロガーが選ぶFund of the Yearでも5年連続1位を獲得しており、実績と信頼性は申し分ありません。SBI証券ユーザーなら、まず検討したい商品でしょう。

VTを選ぶメリットとデメリットとは?

VTは他の商品と違ってETFという形式なので、独自のメリットとデメリットがあります。自分の投資スタイルに合うかどうか、しっかり確認しておきましょう。

1. 小型株まで含む広範な分散投資ができる

VTは約9,000銘柄に投資しており、時価総額の99%をカバーしています。大型株だけでなく中小型株まで含むので、幅広い企業の成長を取り込めるのが魅力です。

小型株は大型株よりもリスクが高い半面、大きく成長する可能性も秘めています。将来の大企業候補にも投資できるという意味では、VTならではの強みと言えるでしょう。

2. 配当金を受け取って再投資の自由度がある

VTは年4回配当金が振り込まれるので、受け取った配当金を自由に使えます。生活費に充てるもよし、別の投資先に回すもよし、選択肢が広がるのはメリットですね。

  • 配当金で投資の実感が得られる
  • 受け取った配当金を別の用途に使える
  • 再投資のタイミングを自分で決められる

ただし、配当金を受け取ると税金が引かれるので、資産を最大化したいなら自動再投資型の方が効率的です。FIREを達成して配当生活を送りたい方には、VTの配当金が魅力的に映るかもしれません。

3. 為替コストや税金申告の手間がかかる

VTは米国市場に上場しているETFなので、購入時に円をドルに両替する必要があります。為替手数料が発生する上、為替レートによって購入価格が変動するのはデメリットでしょう。

また、配当金は米国で10%、日本で20.315%の二重課税になります。外国税額控除を使えば一部取り戻せますが、確定申告の手間がかかるので面倒に感じる方もいるはずです。オルカンなら為替や税金の手間がないので、初心者には投資信託の方が使いやすいですね。

結局どれを選べばいいのか?タイプ別おすすめ

ここまで見てきた情報をもとに、自分に合った商品を選びましょう。証券会社やライフスタイルによって、ベストな選択肢は変わってきます。

1. 低コストで手軽に積み立てたいなら楽天オルカン

楽天証券を使っていて、楽天経済圏を活用している方には楽天オルカンがおすすめです。信託報酬が最安クラスで、クレカ積立でポイントも貯まります。

楽天ポイントで投資もできるので、生活費の一部を自然に投資に回せるのが便利です。楽天市場でよく買い物をする方なら、貯まったポイントを投資に使えば元手ゼロで資産形成を始められますね。

2. 王道の人気ファンドならeMAXIS Slimオルカン

SBI証券ユーザーや、とにかく人気の商品を選びたい方にはeMAXIS Slimオルカンがおすすめです。投信ブロガーが選ぶFund of the Yearで5年連続1位を獲得しており、実績は折り紙付きです。

純資産総額も非常に大きく、安定した運用が期待できます。信託報酬も業界最低水準を目指し続けているので、今後さらにコストが下がる可能性もあるでしょう。迷ったらこれを選んでおけば間違いない、という安心感がありますね。

3. 配当金を受け取りたいならVT

FIREを達成して配当生活を送りたい方、または配当金を受け取る実感が欲しい方にはVTがおすすめです。年4回の配当金が振り込まれるので、投資している実感を得やすいでしょう。

ただし、為替や税金の手間がかかるので、投資に慣れている方向けと言えます。初心者の方は、まずオルカンで投資に慣れてから、将来的にVTを検討するのもいいかもしれませんね。

まとめ

全世界株式インデックスファンドは、どれを選んでも世界経済の成長を取り込める優れた商品です。ただし、FIRE達成後の運用方針や、配当金をどう使いたいかによって最適な商品は変わってきます。また、S&P500との組み合わせやリバランスの考え方も重要なポイントになるでしょう。自分のライフプランに合わせて、柔軟に見直していくことが長期投資では大切ですね。

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